男性支配
明日香シリーズを読んでくださった読者の皆様。ほんとうにありがとうございます。
ようやく終結させることができて、ほっとしました。わたしも小説家のまねをやめてかたぎに戻ってやり直します。
そもそも、このような小説のようなものを書くつもりはなかったのです。ただ書きやすいから、架空の人物を設定しただけなのです。
いつの間にか、明日香は、作者の意図を越えて、勝手に動き出してしまいました。だいたい、わたしは明日香を離婚させるつもりは全然なかった。
でもいまは、わたしも読者の皆様と一緒に、歩き出した明日香に声援を送り、明日香とＫさんが幸せなカップルになることを祈るばかりです。
このシリーズでわたしは「自分自身の人生を生きるために、女性は、男性支配とたたかうしかない。」ことを主張してきました。
昨日、「日本における女性の社会進出の度合いは、世界で９３番目で、いくつかのアジアの国々よりも下位にある。」と聞きました。社会進出を阻む仕組みが、この国では強固であり、精緻なシステムになっているのです。人の考えや感じ方をも規定するほど。
この戦いは、旗を高く掲げ大声を出して徒党を組んで敵を打倒しようとする戦いではありません。
傷ついた人たちにそっと寄り添い、小さな声で語りかけ、一番下から物事を変えていこうとするものです。
一人一人が自分の幸せを見つけて、差別のない小さな関係を作っていこうとする戦いです。
それでも、多くの抵抗に遭うのです。悲しいほど。
にもかかわらず、でも、それは、楽しい戦いなのです。
自分自身をどんどん変えていきながら。