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つだみつぐ
つだみつぐ
novelistID. 35940
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男性支配

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メール、本当に嬉しかった。
いろいろなことがあったみたいだね。
でも、あなたのメール、途中で終わっているね。続きは?

わたしもいろいろなことがあった。
ひとりぼっちで悲しい日々であることは変わりないけれど、思いがけない出会いも、楽しい日も、何日も泣き続けた日もあった。

でも、それより、あなたのメールのこと。
途中だと思うけれど、いままでのところで、わたしの感想を書くね。

CRに出会えたのは、ほんとうに幸運だったね。
わたしは男だから、入れてもらえない。「女装していくから」といっても、だめだって。
だから、実際にどんなふうに行われているのか、知らない。似たものは、ヤマギシで経験したけど。あと、アメリカのヒッピーの中で生まれた、グループカウンセリングのようなやつとか。
あなたはそこで、同じような思いのたくさんの女性に出会えたんだね。自分一人じゃない、ってことがどんなにほっとすることか。

>「よかったらわたしとつきあってください。ただし、セックスは抜きで。」

こういう申し入れをした女性がいままでにいるだろうか。明日香、あなたはすごいよ。自分で考えて実行したのだから。
そのときの彼の反応が書いていないのが残念。目を丸くして、絶句したんじゃないかしら。

じゃあ、いまは、何でも言える場が、二つもできたんだね。

じゃあ、お祝いに、ここでレーニンの言葉を。
「ツァーリ(皇帝)の軍隊に比べ、私たちには力も、資金も、組織もない。だが、たった一つ、私たちが有利なことがある。彼らは真実を言えないが、私達は真実を言うことができる。」
そして彼らは、ツァーリを倒すことができた。
ほんとうのことを言うことは、ものすごい力を手に入れることなんだよ。

作品名:男性支配 作家名:つだみつぐ