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つだみつぐ
つだみつぐ
novelistID. 35940
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男性支配

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そんなふうに考えていた頃、公民館で小さな張り紙を見つけました。

 ミニ講演会「ほんとうのことが言えないの」 主催:女の本音をしゃべる会

つださんが以前メールで書いていましたね。
>そうして差別とたたかう女たちは、いま、各地でCR(コンシャスネス・レイジング)といった集まりを開いたり、「フェミニスト・カウンセリング」という名で差別や暴力・抑圧できずついた女性たちの心を開く試みに取り組んでいます。

あ、これ、CRだ、って思いました。
わたしはすぐ、代表者に連絡を取って、彼女にあって、いろいろな話を聞きました。その会に入会し、ミニ講演会のチラシを15枚ほどもらってきました。
わたしは職場の女性や友人にチラシを配り、1枚だけ、名前を書いて、無理に用事を作ってほかの部署に行き、Kさんのデスクに置いたのです。
Kさんはバツイチの男性です。わたしは、ひそかに、彼に惹かれていたの。

ミニ講演会の会場でKさんの姿を見たときは、本当に嬉しかった。となりに座って一緒に聴くことができた。そのあと、一緒にお茶を飲んだとき、驚いたことに彼の方がたくさんしゃべったの。彼は講演の内容にとてもショックを受けていた。
そのときもらった彼のメルアドに、翌日の夜、わたしはこう書いた。
「よかったらわたしとつきあってください。ただし、セックスは抜きで。」

書いていても、顔が赤くなる。このわたしが、そんなことをするなんて。
一歩踏み出すだけで、人はこんなにも変わるものなのね。

作品名:男性支配 作家名:つだみつぐ