紅縞な蜥蜴の爪
大きく手を
なんだろう、寂しい
あなたが居なくなる
考えただけで胸が苦しい
どうしたら止まるの?
おめでとうだなんて言ってさ
あの時私も一緒に笑ってみたけど
ごめんね
涙が止まらなくて
「行かないでよ」
私は小さく呟いて
ほんとはその手を握りたかったけど
あと少しの勇気が出せない
少しずつ離れていくあなたは
突然こっちを振り向いて立ち止まり
小さく泣いたあと 笑顔になって
大きく手を振ったよ
笑顔のあなたは
誰よりも輝いて見えた
だからつられて私も笑顔になって
この空たかく、大きく、大きく手を────
「さよなら! また、ね!」