『ツキウサギ』
●ツキウサギ8『餅つき』
「ねぇ、ツキ君。そろそろ十五夜だね」
「そうだね、また餅つきするのかい?」
「うん、もう仕度してあるんだっ」
「去年は杵が転がっていっちゃったからね……。今年は丘の頂上でやるのは止めておきなね?」
「だって、それのほうがツキ君に近いと思ったからさ」
「転がっていった杵、結局見つからなかっただろう?」
「うーん、大丈夫だよ。今頃はお餅の木になってるハズだもん」
「あー、うん。お餅が入ってたからねぇ。そういう事もあるだろうね」
「所でツキ君!」
「なんだいウサギ君?」
「今度キミの所でお餅つきがしたいんだけど?」
「うーん、それはアームストロングさんに頼まないとなぁ」
―おわり―