轍を往く君へ
今、辿ろうとしている君たちへ。
その道は、真っ直ぐではなく、曲がってもいない。
ところどころに小さなロータリーがあり、ぐるぐる回ることもある。
大きな影が行く手に落ちて、小さな明かりが欲しいこともある。
明るすぎて目を閉じることもある。
雨の後の獣道には要注意。
足元のぬかるみに、石橋を叩いて渡ったら、叩き割ったり、
流れに掉さして、あらぬ流れに飲み込まれたり。
思い悩み、迷い、思い惑う、ぐるぐるぐるぐる回るメビウスの輪。
絡まった毛糸は、絡まったと思っただけ。
それは必ず一本道。
つまりは、杞憂。
君の足元には、君のつけた轍のみ。
信じて進め。
頭を上げて、自分の足で、
了