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円形運動 または 水中庭園

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 月が出ていたとしても、それに影響されるほどやわではない。せいぜい猫か蛙といった次第であろう。だからといって、まったくの無知である訳にはいかないので、私は形而上学的な試行錯誤を労働と見なして、その準備に取り掛かることにする。

 スピードを求めるあまり、惑星系の外へ飛び出してしまった数多くの鳥たちは、その鳴き声を理想的な空間に響かせながら、ひどく短い生涯を終える。始まりは光であり、同時に闇である。そのことを思い出せ。

 象徴の森を歩けば、なかなか上等な抽象的建造物に出会うことがあるが、そんなことは本質としてありえないことでもある。秋から春は遠けれど、山を分け入る旅人かな。

 風に乗り、城を目指す。見えない塔を探して旅を続けるコガネ虫たちは、皆同じ考えを持っているようである。なんと甘美なことであろうか。空に浮かぶ湖など存在するはずもない。

 情けないほど大きな球体を目にしたジョン・マクドナルドはさすがに喜び、煤けた都市部に船を降ろした。昨日のことである。私が外に出た時には、すでに内部の構造が露見していた。往々にしてよくあることである。嘘。

 旅団に属する精神的な快楽を説明することは容易ではない。砂漠の上に立つことが、宇宙空間内の完全なる浮遊感をもたらすとすれば、私は感動を禁じ得ない。

 桜。中目黒。魚料理。冬景色。さらなる不条理にさらされて後、作業に入る。

 さっと茹でた生卵が割れたとしても、手すりにしがみついている限りあなたは安全だ。ペットの命までは保証しない。美しさに惹かれた機械は、安易な選択を強制される。

 そこは海底だ。だからといって焦らなくとも、あなたは眠りにつくことができる。掌に収まるだけの海水を飲み干せば、なかなか上出来だ。

 飛行機からは見えないが、地上からは見える物。そこに寄せる哀歌の名は知られてはいない。多くの意志によって形づくられた物の憂いは所詮遊びでしかなく、大きくなっても夢をみる。

 そんな祈りが、私を悲しくさせるのだ。