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学校

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「ふーん。そっかー、じゃあ、チャンスはあるかもな、敦!がんばれよっ。」
「うん、もしいけたら・・・トリプルデートできるじゃーん。」
「っ、そんなプレッシャーが・・・」

「なぁに?話って?」
美しい声が聞こえる。
「あ、うん。えっとー。俺さ、秋原のこと・・・ずっと前から好きだったんだ。」
・・・・・・
「え。」
「そーだよな。いきなり言ってもあれだよな。」
「・・・、言われたからには返事をしないといけないわね。えっと、ごめんなさい。私は他に好きな人がいて・・・。それに、人と付き合う主義じゃないの。」
「う、うん。そうだよな。俺ってば何言ってるんだろ。はははあーー!」
じんわりと、目から涙があふれてきそうだった。別に、そこまで好きってわけでもないのに、フラれたことが、ショックだった。敦はその場から駆け出した。
「お、おい!敦!どこ行くんだよ!どうだったんだよー!」
剛と健太の言葉を無視して駆け出した。いつの間にか家の前にいた。
「ただいまー。」
涙を拭いていつものように帰ってきた。
「おかえりー。ねえ、お兄ちゃん!お兄ちゃん!遊ぼうよー。」
「おにいたん!あしょぼー。」
家には、母のほかに、二人の妹、弟がいる。
「すまん、今はそんな気分じゃないんだ。」
いつもは、遊んであげている敦だが、やはりその気にはなれなかった。
「あら、どうしたの?しんどいの?」
「いや。別に、そんなわけじゃないけど。疲れてるから、ちょっと。」
敦は自分の部屋へ入った。敦の部屋には野球選手のポスターが多く貼られている。そして、敦は、ベッドへ寝転がった。
「くそっ・・・」
小さく吐いた。そして、今まで抑えていた涙がいっぺんに出た。と、その時メールが来た。剛からだ。
【まさか、お前フラれたのか?気にすんな。あいつと付き合うのはそう簡単じゃない。お前は十分頑張った!】
これに対して敦は
【ああ、フラれたよ。別に俺、気にしてないし。別に。】
と、返信した。するとまたすぐに返ってきた。
【ならいいけど。さっきのあの涙はなんだよ。】
この回答には悩んだ。
【別に、悲しかったからとかそういうのじゃねえよ。目がかゆかったんだってば。】

作品名:学校 作家名:phoo0621