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市ノ瀬 透
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novelistID. 43159
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ぽつぽつ
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足先が冷たくなったときに
君が私の右手をつかんだ
私が
うなじにかかる髪の毛をはらおうとしたときに
君は目をとじて
正しい息をしていた
テレビが明日は雨だと言った
朝はやっぱりぼやけたままやってきた
白いシャツのしたの君の背中の筋肉が
動いている
同じ体温になるのをまっている間
私の頭をだきながら
君はぽつんと
きれいだ
と言った
カーテンのレールに雨粒がうつって
それがきれいだと
言った
作品名:
ぽつぽつ
作家名:
市ノ瀬 透