Melody
どうもこんにちわ。サラ=ヴェストと申します。
今私は______。
第一章
「あぁ、ティラスウェル教会はあっちだよ。」
「ありがとうございます、おじいさん。」
「なぁに、お安い御用じゃよ。お嬢ちゃんはこの島は初めてかい?」
「はい。」
「そうか、そうか。なら分からなくて当然じゃ。ここは複雑にできてる島じゃからのぅ。」
「そうですね・・。道がたくさんで、壁も高くて・・・。」
「でも慣れれば楽しい島じゃよ?・・さてワシはそろそろ行くかの。」
「本当にありがとうございました。」
_そう言うとおじいさんは背中を向け、手を振りながら行ってしまった。
「さて行こうかな。」
ゴーンッ・・・ゴーンッ
「はーい。皆~おやつの時間ですよー。」
「「「うわぁぁああい!」」」
「ふふっ。そんな急がなくても逃げないから。」
「す、すみません!」
_私はシスターらしい人に声をかけた。
「あら、はい。なんでしょう?」
「ここはティラスウェル教会でしょうか?」
「はい、そうですよ?」
「よかったー。」
「もしかして貴女・・・。」
「はい。今日入る事になりました。サラ=ヴェストです。」
「あらあらあら。そうだったの。迷子にならなかった?」
「・・・えっと、おじいさんが教えてくれました。」
「まぁ。ではそのおじいさんに祈りと感謝を。さぁ中へどうぞ。」
「はい、よろしくお願いします。」
「教会内を案内する・・前に子供たちのおやつの時間を忘れていたわ!」
「子供たち・・・。」
「ごめんなさいね、紹介は後で。今はちょっと待っててくださる?」
「あ、はい。」
_そう言うとシスターは部屋の一つに消えていった。その部屋からは孤児院では感じられなかった賑やかな声が聞こえた。
「(皆元気かな・・・)」
ギィィイイ・・
「待たせたかしら?」
「いいえ。」
「良かったわ。それじゃ、まず貴女のお部屋から案内するわね?」
「はい。」
「丁度掃除が終わっていてよかったわ。ふふっ。」
「わざわざすみません。」
「あら、当然のことよ。貴女は今日から教会の大切な子供になるのだから。」
「・・教会の子供?」
「そう。私が母親代わりになってもいいのだけれど、無理があるでしょう?」
「はい。」
「だから皆には最初から教会が母_教会にとって皆は自分の子供と教えてるのよ。」
「そうなんですか。」
「だから困ったことがあればすぐになんでも言ってね?」
「はい。」
_なんだか私はとても不思議な感覚に落ちた。
「それじゃここが貴女の部屋。」