舞台裏の仲間たち 13~15
この場面は、運ずと惣どが
つうの噂話をしているところから始まりました。
さらに物欲をちらつかせ与ひょうに、再び鶴の羽を使った
「鶴の千羽織」と呼ばれる高価な織物を、つうに織ることを、
承知させようと迫ります。
与ひょうも、機を織る度に、
やつれていくつうの姿に、もう鶴の千羽織は
織らないと言っていたのを理由に一度は断わります。
2人はつうがどのようにして与ひょうの妻になったのかを聞くと、
以前、鶴を助けたことがあることを話し
その数日後に、つうが妻にして欲しいと頼みに
やってきたことを話してしまいました。
子供たちと外に出かけていたつうが、
与ひょうが物欲にかられてそのうちに、自分から離れていくの
ではないかと不安がりながら、家に戻ってみると
再び2人が、与ひょうを説得しているのが見えました。
布が手に入れば、大金儲けができたうえに、
都見物はもちろんのこと、手に入らないと思っていた
夢のような生活ができる、と言葉たくみに誘導をして与ひょうはついに、
つうに、布を織らせることを承知してしまいました。
与ひょうは、「私の他に何がほしいの」というつうを説得して、
織らなければ出て行くとまで言い出してしまいます。
つうは運ずと惣どに抗議するために外へ出ますが、
真っ暗な表にすでに二人の姿は見つからず、やがて雪の中に
倒れてしまいました・・・
此処から、あの有名な長いセリフがはじます。
作品名:舞台裏の仲間たち 13~15 作家名:落合順平