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超短編小説  108物語集(継続中)

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 私たちはすぐに帰宅し、壁に貼り付いた扉から、京の町屋の地下100mにある空間に集まりました。
 早速、四神民族だけがアクセスできる宇宙検索エンジン・四神王を立ち上げ、渋谷の鼠について調査致しました。するとどうでしょうか、身の毛もよだつ恐ろしい事が判明したのです。

 鼠を増殖させてる犯人は――鬼鼠星人です。
 彼らは、明治の人たちが執行した鼠大虐殺、その復讐にと、日本ではすでに壊滅したペストを、渋谷で流行らせることを企んでます。
 つまり黒死病で東京の人々を震撼させ、パニックに追い込み、挙げ句に日本を崩壊させる謀略。要はペストテロの実行なのです。

 1カップルから6匹の子が産まれ、それが年7回、鼠算式に4千匹に増えます。鬼鼠星人の目論みは、渋谷地下の鬼鼠保育所で繁殖させた鼠を地上に放ち、その後神に召された亡骸にペスト菌を蘇生させ、伝染病を蔓延させることなのです。
 私はリーダーです、まず私見として、「ニャオミャオ星人の保安官に頼んで、鬼鼠星人を地球から追い出してもらおう」と発議致しました。

 すると、ミッキッコから「そんなことみんな計画済みよ」と冷たい反応があり、あとは半泣きで…、
「鼠は警戒心が強く、ねずみ取りにも掛からない。毒ダンゴも食べてくれないわ。たとえ駆除したとしても、死んだ鼠はもっと不衛生だし、ペスト菌の温床になるわ。あ〜あ、渋谷からニッポン瓦解ってことね。龍斗、課題は今いる鼠をどう始末するかよ、その抜本対策をさっさと考えなさいよ」と訴えられました。

 私はミッキッコだけには嫌われたくありません。もちろん知恵を絞りましたよ。そしてその甲斐あってか閃き、すぐさま訊きました、「鼠の嫌いなものは何だ?」と。すると佳那瑠が即答してくれました、「百合の花、蛇、イタチ、フクロウ、猫、それとワサビ」と。

 これで決まりです、私は胸を張って高らかに…、
「東京、いや日本が地獄にならないために、大地には百合の花が咲き乱れ、青大将がクネクネと這いずり回り、それを誤って踏み付けたイタチがプッと放屁。それに驚き、飛翔中のフクロウがドサリと墜落。それを見たニャンコが、最後っ屁は鼠を捕まえてからにしろよ、とイタチに強烈猫パンチを喰らわす。そう、渋谷を――鼠の天敵だらけの――ワサビ谷に変えよう!」

「アンタ、本当に四神青龍の…末裔なの?」
 私はミッキッコから思い切り軽蔑されました。だが日本を救う策はこれしかありません。だから、Go!