超短編小説 108物語集(継続中)
そしてその調査後、ミッキッコが報告してくれました。「その不届き者は――最近京都北山の沼に棲み着いた、どんな時空の歪みにも耐えられる『ぬらりひょん星人』です。宇宙の法則を崩壊させ、森羅万象を支配するつもりなのよ」と。
悠太はこの情報から宇宙検索エンジン・四神王から早速ヤツの姿をスクリーン上に映し出しました。
「ナマズみたいな海坊主で、弱点は身体のぬめりを取られることです」
こんな進言を受け、こうなれば攻撃方法はたった一つです。「沼に塩とオガ屑をまいて、『ぬらりひょん星人』を殺してしまおう」と指示を飛ばしました。
「龍斗、メッチャ古典的な方法ね、大丈夫?」
一同から心配の声が。だけど私はそれを押し切って、見事に殺害貫徹。
結果、イラストの宇宙設計図を宇宙メインコンピューターに復帰させ、1日の長さを24時間に調整し直しました。こうして人々は普通の地球の暮らしに戻ることができたというわけです。
これで一件落着、まことに目出度し目出度しでした。
作品名:超短編小説 108物語集(継続中) 作家名:鮎風 遊