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超短編小説  108物語集(継続中)

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 あ〜あ、最近このため息から一日が始まる。そして今朝も同じ、仕方ないかと続く。
 こんな沈鬱な思いで過ごす昼前に、チャイムが鳴る。光司がおもむろに玄関を開けると、焦燥し切った優子が立っていた。そして言う。
「ここの岩陰で、しばらく……、今度は……、愛の神さまを待たせてください」
 えっ、愛の神さまって? と光司は考えを巡らせる。

 そして、とどのつまりが、今までのすべての出来事が、この縁へと繋がるためのものだったのかと年甲斐もなくはにかんでしまう。だがあとは、一拍の間を取って、そっと優子に手を差し伸べるのだった。