超短編小説 108物語集(継続中)
こんなちとカッコイイ生活指導をやらかしてしまった高見沢、アパートへと帰ってくる。すると小包が届いていて、開けてみると、まさに妻の夏子からの『妻チョコ』。やっぱり値札が付いていた、1,500円の。
あ〜あ、完全にお返し能力を超えている。
さらにメッセージがある。「単身赴任、ご苦労様。ワンちゃんでも飼って癒やしてください」と。
「おいおい、だいたいアパートで犬が飼えるわけないだろうが」と思うと同時に、今回の『妻チョコ』のお返しは、血統書付き犬っころ一匹で、しかも15万円相当で決まりなんて……。
高見沢はもう「バッキャロー!」と叫ばざるを得なかったのだった。
作品名:超短編小説 108物語集(継続中) 作家名:鮎風 遊