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俺に言わせろ!その23

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第23話:原発事故の真実1

 この所、政府の腐敗とTPP問題に言及して書いてきた訳だが、
もう一つ書かなければいけない事がある。
それは東電と政府の嘘発表を否定し、東北地方の人々を救う事である。

 まず、原発事故の真実から書かないといけないな?
今、東電も政府も「原子炉の冷温停止に向けて努力しております」と言っているが、
それ自体嘘である。

 福島1~3号機では、既に冷温停止所か原子炉その物が存在していないのだから。
一度はメルトダウンを認めた東電だが、
「20%ぐらいメルトした」とか言う言葉で誤魔化している。
ここにまず最初の嘘がある。

 原子炉はメルトダウンを始めたら、もう止まらない。
全てが熔け落ちるのである。
原子炉は、円筒形の巨大な鋼の筒で出来ている。
その中に燃料棒が吊されており、その燃料棒を1本1本仕切るように
制御棒と言われる仕切が入っている。
そしてこの制御棒を上げ下げして原子炉の出力を制御しているのだ。

 あの地震の時、その瞬間まで原子炉は全力運転中だった。
それで居てあの揺れでまず制御棒が降ろせるとは思えない。
恐らく、燃料棒の頭に引っかかって止まるのが関の山だ。
そうなれば当然のように臨界が続くからメルトダウンを起こす事になる。

 それから、原子炉への電力が断たれた事がメルトの原因としてきたが、
それ以前の問題だ。福島原発の耐震設計強度は、”震度4”までしか耐えられない。
それ以上の地震が来たら何時メルトしても可笑しくない状態で運転していた事になる。
新潟の柏崎刈羽は、原子炉建家自体が免震設計だった為、この様な事故を免れているが、
原子炉内部の破損は、内部の燃料棒を抜き出してみない事には分からない。
と言うのが真実である。まあ、免震設計だったお陰で、震度6ぐらいまでは耐えられるようだが?

 次に、もうメルトしてしまっているのに未だに冷温停止とかほざいている件について、
これは本当にどうしようもないな?一度核分裂を止められなくなると、
全ての核燃料が燃え尽きるまで止まらないんだよ。燃え尽きるのには5000年以上掛かる。
「圧力容器の温度は下がってきており、年内に冷温停止……」とか抜かしているけど、
そりゃ、圧力容器の温度は下がってるよな?もう其処に核燃料はないんだから。

 東電や国が一度は認めた事、メルトスルー、
つまり、熔けた核燃料が圧力容器を突き破った状態、
もうこうなってしまっていると手が付けられない。
借りに下のコンクリートの床の上で薄く広がってくれていると、
臨界も止まる事があるんだが、塊のまま落下し、
それでもなお臨界を続けていると見た方が良いだろう?

 それを続けているとどうなるか?
チャイナシンドロームと言う現象を起こす事になる。
つまり、地面をどんどんと溶かし、地球の中心に向かって落ち続ける事になる。
でも、このチャイナシンドロームには終焉があるのだ。
核燃料は、その温度自体がある一点を超えると核分裂のインフレーションを起こす。
その温度はおよそ6000度、ただ臨界を続けているだけでは其処まで達する事はないのだが、
周りから温度を受けたり、熱が逃げられないほど大きな塊だったりするとそうなる可能性がある。
つまり、チャイナシンドロームを続けていけばいつかマントルに達する。
その時点で熱の逃げ場を失い、巨大な核分裂を起こす事になる。つまりは核爆発だ。

 今現在、三つの巨大な核燃料の塊が、チャイナシンドロームを続けていると思われ、
それがマントルに達した時、史上最悪の地下核実験が行われる事になる。

「地下核実験なら大丈夫じゃん?」とか思う無かれ。
核燃料の量は1~3号機合計44.7t、広島の原爆は30kgだ。
およそ広島型の1500倍の破壊力に達する。
これは単純計算だが、そんな爆発に福島県辺りの地核が耐えられるとはとても思えない。
寧ろ、破壊力に耐えられずに吹き飛ぶ可能性が近いと見ている。
また、海溝が近い事から地核自体かなり薄く、マントルまでの距離はあまりない物と見ている。
因みに、核分裂する時の中性子線は、付近にある核物質その物を誘爆させる効果がある。
連鎖核分裂という奴だ。福島第一原発にはおよそ300tの核燃料が保管されているとかで、
これらが連鎖したらどうなる事か?ちょっと想像も付かない。

 恐らく東日本で生き残れる人間は居ないだろう?
また、連鎖する範囲内には、福島第2と女川が有り、
女川の連鎖範囲には青森の東通原発が、福島第2の連鎖範囲には茨城の東海村がある。
つまり、福島第一の終焉はこれらの原発の連鎖をもさせてしまう事になる。
それに、そんな巨大爆発が起きた場合、ばらまかれる放射能の量や、
巻き上げられる塵の量からして、間違いなく核の冬が訪れる。
地球には氷河期が到来し、北半球では人が生きられるとは思えない。
深刻な核汚染に蝕まれながら、人類は細々と生きるしかないだろうな?

 とにかく、生き残る為の第一歩、それは東北地方から逃げ出す事、
出来れば富士山より西まで逃げる事、次に南半球まで逃げる準備をする事だ。
どうしても住み慣れた所を離れたくないというのなら、
福島と一緒に消滅するのもまた良いかも知れない。
痛みなど感じる暇もなく消滅させて貰えるだろう?
それ位、やばい事になっているのだ。

 それから、東京に住んでいる人、逃げた方が良いぞ?
東京じゃあ、まだ爆風の圏内に入るし、放射線の届く範囲でもある。
出来る限り西まで逃げる事だ。最初の爆発があったら、すぐに南半球まで逃げる事だね?
暗闇に覆われてしまったら飛行機さえ飛べなくなる。(塵でエンジンが詰まるからね)
だから、今の内になるべく安全な所まで避難した方が良いんだ。

 取り敢えず放射線の危険のない富士山より西まで逃げる事、
そして、いつでも南半球にまで逃げられる準備をする事だ。終焉の時は近い。
今、一時的に放出される放射能や放射線の量が落ちているのは、
核燃料が地面深くにあるからそうなっているだけなのだ。
東電の発表に騙されてはいけない。国も信用してはいけない。
奴らは事実をただ隠したいだけの、嘘つきなのだから。

 では、恒例となった有り難いお言葉である。

「原子力はそんな生やさしい物じゃあありません、
皆さんが考えるよりも遥かに危険な物です。
だから安易に平和利用などと言わないで欲しい」

湯川秀樹博士の遺言より
作品名:俺に言わせろ!その23 作家名:酔仙