俺に言わせろ!その3
前回書いた事にちょっと足りない部分があったので捕捉。
TPPは環太平洋自由貿易協定と言って環太平洋の国だけの協定、
欧州の国は入っていない。
ユーロ圏でTPPをしたと書いたのは、
ユーロ圏内でTPPのように関税を一部撤廃したって言う事、
これにより物流はスムーズに行くようになった。
しかし、それにより外貨を得られない国が増えたのも事実、
外貨を得られなければ当然のように国の経済は疲弊していく、
それを防ぐ為には政治統合をして、国を解散し、
政治、経済、公務員の人事などを一元化する必要があった。
それが出来なかった事がユーロの失敗になっているのだろう?
だから、強力な輸出品のない国はどんどん破綻していく。
今TPPを実施すれば同じ事が環太平洋の国でも起きるだろう?
失敗する事は目に見えている。
まあ、其処を指摘したとしてもアメリカの政治家はこう言うだろうな?
「俺達はあいつらとは違う、多分成功するはずだ、
やってみなけりゃ分からない、挑戦する事に意義があるんだ」
で、結局失敗しても責任さえ取らない。
そしてこう言うだろう?
「悪いのは俺達じゃあない、悪いのは安くて粗悪な製品を生み出す中国だ。
あいつらが居たから失敗したんだ、こうなったら戦争だ!」
こうなるシナリオは既に見えている。
はっきり言ってバカだね?
目に見えている結果に向かって突き進むほど馬鹿な事はない。
最初からやらない事だ。
大体、アメリカは今まででも自分の国の経済力に胡座を掻いて何にもして来なかった。
そして貿易摩擦で経済が破綻し掛かると相手国に経済制裁を科したり、
いちゃもんを付けたり、時に戦力を送り込んで脅しを掛けてきた。
で?国内の方はちっとも変わってない訳、ちっとも進歩してないんだよ、
何時までもジャイアンで居られる訳無いじゃん。
ジャイアンでさえケンカに負ける時は来た、
そしてそれを糧に立派な大人に成長している(ドラえもんの最終回より)
アメリカ人はちっともそれが分かっていない。
グローバル経済だとか言って規制や関税をどんどん撤廃させてやりたい放題やって来た。
それでも上手く行かなくなったんで、今度はその負のスパイラルに他の国を巻き込もうとしてるだけ、
つまりは「俺が痛い目を見てるんだからお前にも痛い目を見せてやる」って言ってるガキと同じ、
日本に大人のルールを求めながら、一番ガキなのはアメリカだって事。
世界にはいろんな国がある、国によって考え方も政治の仕組みも経済の構造も違う。
それなのに自分達と同じにしよう、同じになれと言った所でそれは無理な話である。
だから、その間に条約を結び、国と国との話し合いによって貿易をして国の経済を回す。
だからTPPではなく、FTAにして品目ごとの関税を共通化して貿易するのが望ましい。
私の試算ではTPPは発行から最短3年で暗礁に乗り上げ、
それに加盟した全ての国が共倒れするだろう?まあ、良く持って12年と言った所か?
そしてこの国の政治家に言いたい、
「何時までもアメリカの言いなりになるな!この売国奴!」
3年前ちょっとでも民主党に期待した俺がバカだったよ、
もう自民党も民主党も信用しない、この国の政府自体信用しない。
何時になったらこの国は腐った政治と縁が切れるのだろう?
それから、安定的に入ってくる外貨を諦め自国民から搾り取るというのは、
国を疲弊させる行為以外の何者でもない。
今の政治家には経済観念の一つもないと言う事か?
国内から搾り取らずに国の収入を増やすには関税しかないのだ。
まあ、政府自身が独自に商売をすればそれなりに外貨を得られるのだが?
日本の政治形態ではそれが出来ない。
つまり何兆円も入ってくるはずの税収がそっくりそのまま消えて無くなる事になるのだ。
で?その負担は国民に回ってくる。最後には年金や郵貯の積み立てにまで手を付けるだろう?
そうなった時、もう国の借金は返せなくなり、日本ですら内戦が起きるだろう?
そうだな?そう言う見通しの分からないアホ政治家には孫子の言葉を贈ろう。
「偽政は暴虎より猛し」
作品名:俺に言わせろ!その3 作家名:酔仙