遥か彼方【詩集3】
彼の地
遠くの空ばかり見ていても
一足飛びに飛んでは行けない
だから自分の足元を見つめながら
一歩一歩、歩いていく
道端には名もなき野の花が咲き
空は果てしなく広がる青天井
山は新緑に萌え
せせらぎの水は誘いかけるようにさらさらと流れる
道は長くて遠いけれど
一歩一歩、歩いていこう
一歩ごとにあなたは美しい山に近づいていく
一歩ごとに彼方の空へ向かって進んでいく
いつかそこにたどり着くだろう
いつかその地を踏みしめる日が来るだろう
それは幻でも蜃気楼でもないが
今はまだその日ではないだけだから