詩~黒~
固執
幼い頃から、ずっと欲しかった…
喉から手が出そうなほど……
掴めそうで…掴めない「それ」を………
誰もが持っていそうな「それ」は…………
誰一人持っていない………
どんなに抱え込んでも……
頑丈な鎖で繋いでも…………
鉄格子の中に閉じ込めたとしても………
そうすればするほど……逃げていく………
どんなに欲しても…決して手に入らない………
それならば…いっそ無くなってしまえばいい………
元々目に見えない物ならば……
無くなってしまっても、いいじゃないか………?
それでも……縋って……泣きついて………
ヒトは何て愚かなのだろう………