カエルとアヒル
七色の光の玉を見つけたアヒル
でも 疲れはてて 動けませんでした
すると その時
七色の光の向こうから 王子様があらわれたのです
そして
倒れていたアヒルを王子様は 助けてくれました
やがてアヒルは元気になりました
アヒルは 王子様と話していると 不思議に思いました
カエルさんが王子様に変身したのではないかと思えたのです
なぜなら
アヒルは会ったばかりの王子様のことが 大好きになったからです
でもそれは違いました
王子様と一緒に散歩していた時に 湖にいるカエルさんを見たからです
アヒルはとてもガッカリしました
王子様がカエルさんだったらいいのに と思う気持ちがあったからです
王子様はとても優しくて
カエルさんが いつもこうならいいのにと思いました
でも 王子様は アヒルにとって大切な存在になってゆきました
カエルさんじゃなかったと分かってからは
王子様の優しさが アヒルの気持ちを もっと明るくしてくれて
ある日 アヒルはお姫様に変身したのです
アヒルは驚きました
でも 王子様は驚きませんでした
そして王子様は言いました
『アヒルのままでも、今の姿でも、何も変わりはないんだよ。
ちゃんと守ってあげるから。
辛い時は辛いと言うんだよ。 何も我慢しなくていいんだよ。』
お姫様は涙を流し その涙は頬からポツンと落ちると
湖に落ちたいくつもの涙は やさしい波紋をうみました
その言葉でアヒルは 心もお姫様になれたのでした
お姫様になったアヒルは 王子様の傍で幸せに暮らすのです
でも 決してカエルさんの事を わすれたりはしません…