小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

カエルとアヒル

INDEX|17ページ/26ページ|

次のページ前のページ
 


  湖に住んでいたアヒルは
  ずっと前からカエルが洞窟の穴の中に居るのを知っていました
  アヒルは穴の底からの光に 心惹かれていたのです

嵐の夜
 多くの鳥が洞窟の中へ入るのを見て アヒルも紛れてついて行きました
 アヒルはとても臆病で
 カエルに嫌われるのではないかと考えると
 とても話し掛けることが出来なかったのです
 だから 何も知らないフリをして 鳥たちに紛れて近づいたのです

 とても綺麗な光に アヒルは心を奪われました
 そんな美しい玉を大切にしているカエルを 尊敬していました
 他の鳥たちが立ち去った後も その場を離れる事が出来ませんでした

 でも カエルに嫌がられはしまいかと 不安もあったのです

 アヒルは アヒルである事が嫌だった訳ではないけれど
                  綺麗な白鳥に憧れていました
 綺麗になれば カエルにも他の動物達にも
        好きになってもらえるかも知れない

 嫌われてはいないけれど もっと仲良くしてもらえるんじゃないだろうか

 カエルが「白鳥になれるよ」と言ってくれたとき
 信じたい心と 信じられない心 二つの心を持ちながら
 それでも仲良くなりたくて カエルの言葉を信じたのです

 アヒルはやさしいカエルと ただ仲良くなりたかったのです

 白鳥に変えてくれるというカエルの言葉に アヒルは希望を持ちました
 今までは誰も自分を好きになってくれなかったけれど
 白鳥になりさえすれば
 そう考えたのです

 外の世界をカエルと一緒に過ごす中で
 アヒルはカエルを大好きになりました
 自分を頼ってくれて 必要としてくれるのは カエルが初めてだったのです

作品名:カエルとアヒル 作家名:夢眠羽羽