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二つの顔

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普段は人通りの多い駅の前の大通り、
電車通学の学生や仕事に来る人や行く人、旅行に来た人や行く人などの人々で溢れかえっている、
近くにタクシー乗り場やバス停もあるので乗用車だけでなく車の流れも多い、
しかしそれは昼間の顔に過ぎなかった。
日が沈み辺りが暗くなるに連れて人の数は減って行き、終電を終える頃には誰もいなくなった。

駅の近くに一軒のコンビニがあった。
昼間は駅やタクシーやバスを利用するお客で溢れかえっている、パートの人達も大忙しで働いている、
だが深夜のアルバイトの僕はもう一つの顔を見る事ができる、
あれだけ賑わっていた駅前の大通りは誰もいない、まるで別の世界を見ているかのようだった。
コンビニを利用する人達もあまりいない、
訪れる人達と言えば朝刊を届けに来る新聞屋さんか品物を届けに来るトラックぐらいだ。
かと言ってやる事が無い訳では無いので結構忙しい、
掃除をしたり、在庫のチェックや届いた品物を確認・棚に並べたりと結構骨が折れる、
もう一人、一緒に仕事をしているアルバイトも大学生なので学校があるから大変だ。

やっと空が明るくなって来て始発が始まると利用客の数が増えてくる、
もちろんコンビニにもお客がポツポツと増えてくる、
完全に日の登る頃には夜の顔は終わり、昼の顔に移り変わる、
僕は毎日毎日この繰り返しの顔を見る事ができる、
昼の顔を見届けた僕は仕事が終わり、夜の顔が出ている頃に仕事に入るのだった。
 
作品名:二つの顔 作家名:kazuyuki