わんこ後輩×先輩【シリーズ2】
あれからアイツは本当に全力で俺に来ている。
例えば、
「センパイ、一緒に部活行きましょ!!」
「一緒に帰ろう!!」
「センパイ、今日も可愛いね!」
「センパイ・・・」
「センパイ・・・」
などなど俺に絡んでくるのが多くなった。
まぁ、前から絡んできてるけどな。
敬語が無くなったような・・・
だから今日も、
「セーンパイ!一緒に帰ろう!!」
「分かった。」
この時の俺はこれが凄くうざかった。
一緒に帰ってるときについ、言ってしまった。
「神咲、いい加減にしろよ。そーゆーのうざい。俺、男に興味なんてないから。」
「・・・付きまとうなってこと?」
「あぁ、そうだよ。」
「分かった。俺、好きな人の嫌なことはしたくないから・・・じゃ、ここで。」
俺はこのとき初めて神咲の泣きそうな顔を見た。
そして、胸がモヤモヤした。
それから神咲は俺と廊下ですれ違っても、挨拶だけで何もしなくなった。
しかも、アイツが他の奴と仲良くしてるとモヤモヤする。
「はぁ。」
「おい、結城。お前最近変だぞ?」
「は?」
クラスメートの山下にいきなり言われた。
「ため息ばかりじゃん。」
確かに、俺はため息が増えた。
「山下・・・あのさ、仲良かった奴が他の奴と仲良くしてるとモヤモヤするんだけど。」
「お前、そいつのこと好きなんじゃね?」
「す、き?」
俺が、神咲を?
「そう、俺だけを見てたのに他の奴を見んなって考えたり・・・」
確かに・・・アイツが俺以外といないでほしい。
好きになったんだ・・・。
そう考えたら、好きがどんどん出てきていてもたってもいられなくなった。
早くアイツに伝えたい!!
俺は走って神咲の元に行った。
ガラッ
「あ、のさ、神咲冬樹、いる?」
「あ、はい。神咲!お前の先輩、来てるぞ。」
「・・・何の用ッスか?」
グイッ
「話がある、来てくれ!」
俺は神咲の手をつかんで屋上に行った。
ガチャ
屋上に着くと俺たちは向き合った。
「話って、なんッスか。」
あらためて言おうとすると緊張する。
「俺さ、最初はお前のことうざいとしか思えなかった。けどさ、お前が俺以外の奴といると嫌なんだよ。」
「だから?」
「・・・神咲、お前が好きなんだよ。」
「え?」
もう、遅かったのか?
「か、神咲?」
ヤベ、俺、男なのに泣きそう・・・
ギュッ
「センパイ!!俺、嫌われたかと思った。」
「か、かみ「冬樹って呼んで。」ふ、冬樹。」
「俺たち、両想いなら名前で呼んで!」
「・・・まだ、俺のこと好きなのか?」
「嫌いになんかなれるわけないよ!」
マジか・・・なんか嬉しい。
「センパイ、俺から言うね。」
「うん。」
「春センパイが好きです。付き合ってください。」
「ハイ・・・。」
俺たちはこうして無事に付き合い始めた。
終わり
(センパイ♪俺に惚れないって言ってたのにね!!)
(うるせぇ!!)
(好きだよ!!)
(っ俺も)
(やっぱ、可愛い!!)
やっぱり駄作だぁーーー
申し訳ございません。
これからもあたたかく見守ってください。
10月3日
作品名:わんこ後輩×先輩【シリーズ2】 作家名:しるき