夢と少女と旅日記 第1話-3
ふぅ……、と私は溜息を吐きました。この妖精は真面目なところはいいですが、ある種楽観的で他力本願が過ぎるのが玉に瑕ですねえ。
「そんなの希望的観測にしか過ぎませんよ。本当に頼れるのは自分自身だけです。まあ、一応なんとかしてみせますよ、私が」
まあ、やってやるしかないですからね。私だって、小さい頃に一度くらいは英雄に憧れたこともありますし、初めての夢魔退治でもできることがあるならやってやる。そんな想いを抱きながら、私は竜が待つ頂を見つめたのでした。
作品名:夢と少女と旅日記 第1話-3 作家名:タチバナ