季節と共に
あなたと共にしたい
過ぎ行く短い季節の中に
あなたの記憶を織り込んで
鮮やかな夏の青い空
紺碧の海の深みにあなたは何を見るのか
打ち寄せる波の谷間に
巡りくる季節の過ぎ行く暇に
どこかへ消えてしまわないように
あなたの思い出を拾い集める
暗い冬の灰色にどんよりと沈む空
太陽は白っぽく色を失い
どこまでも続く海は人を拒絶するように鉛色に沈む
それでもあなたは海を愛するのですね
白い息を吐きながら、鼻の頭を赤くして
子供のように無邪気に笑う
再び巡りくる春よ
生まれ変わる命の季節よ
愛する人にどうか祝福を与えて欲しい
たとえ隣にいることができなくても
愛する人はあなただけ
願いはただ一つ
あなたの笑顔
あなたの幸せ
お願いだからどうか笑って
もう一度だけ
その笑顔を見せて
私の為じゃなくていい
ただあなたの笑顔が見たいのです
まぶしい光の中に佇むあなたが見たいのです
秋の落葉のように消え行く人よ
どうか私を置いていかないで
私をひとりにしないで……