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くどうらむね
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novelistID. 41949
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囁くように
緑を洗う雨

撫でるように
緑を研ぐ風

体温より少しだけ低い気温が
溜息より少しだけ高い湿度が

私を
部屋に
そっ と 押し戻す。

春が終わる。
春が終わった。


綺麗でお節介な春は いつも
素敵な余韻を残しながら
小さなこだわりを そっと壊し
見抜いたような顔をして去ってゆく

だから春は
苦手。

だから春は
疲れてしまう。

ずぶ濡れの若葉を
窓越しに見つめながら
囁くような雨に促されて
少し眠ろうか。

夏が来る
夏が来る

雨足が 強くなってきた。
もうすぐ 夏が来る。




5/15…2008
Squall