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くどうらむね
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novelistID. 41949
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眠る睫毛を濡らした夢が
月と一緒に沈んだらしい。

真綿のような溜息を ちらかしても
優しい夜には戻れない。
焼べた炭のような朝がくる。
じき、輝ける秩序を鼻先に掲げて廻るだろう。

眠る睫毛を濡らした夢が
優しい夜と駆け落ちしたらしい。

産まれたての溜息が教えてくれた。
キミが忘れ去ってしまうからだよ、と。
烙印のような朝がくる。
水平線の荒狗路に松明を並べ
獲物を街に包囲するだろう。

悲しかったのか
愛おしかったのか さえ
わからないほど

この胸から痛みを拾い集め
睫毛だけ濡らして 去っていった夢

戻ってきてくれたら
また胸が痛むだろうか

そしてまた
蓋をしてしまうだろうか。

眠る睫毛を濡らした夢に
かける言葉もみつからず
朝の秩序に連行される。

定時の警笛が鳴る。




11/19…2007
nightmare