娘に贈りたい卒業式のスピーチ
と、今日は何度も何度も、誰からも祝福されていることでしょう。
私は、「おめでとう」だけでなく、もっと伝えておきたい言葉をみなさんに送ります。
みなさん、ご卒業、ありがとうございます。。。
私達の子供として生まれてきてくれて、ありがとう。
小学校を卒業できるまで無事に育ってくれて、ありがとう。
みなさんの親となることで、私達は大きな喜びと、大きな楽しみと、時には少しの悲しさ、少しの苦しみも頂きました。
そのおかげで、大変豊かな人生を味わうことが出来ています。
普段は言えないけれども、今日だけはちゃんと言っておきたい・・・「ありがとう」と。
あなたたちの望みをすべて叶えてあげられなかった、かもしれない。
あなたたちから貰う愛以上の愛を返せていない、かもしれない。
あなたたちの意見にちゃんと耳を貸さなかった、かもしれない。
あなたたちが寂しいときに傍に居てあげられなかった、かもしれない。
あなたたちの問いかけに真摯に答えなかった、かもしれない。
あなたたちは誉めて欲しかったのにちゃんと誉めてあげられなかった、かもしれない。
あなたたちの気持ちを踏みにじるようなことをした、かもしれない。
あなたたちとの約束を守らなかった、かもしれない。
あなたたちにひどいことを言った、かもしれない。
あなたたちにひどいことをした、かもしれない。
あなたたちに私達の都合をおしつけた、かもしれない。
あなたたちを私達の理屈でねじ伏せた、かもしれない。
数えたらきりが無いくらい、私達は、あなたたちに謝らないといけないことばかり・・・
でも、これだけは知っておいて下さい。
あなたたちと一緒だと、どれだけ世界が広がるか。
あなたたちと一緒だと、どれだけ笑顔になれるか。
あなたたちと一緒だと、どけだけやさしくなれるか。
あなたたちと一緒だと、どれだけ勇気がわいてくるか。
あなたたちが私たちの家族になってくれて、こんなに幸せなんです。
あなたたちは、これまでもこれからもずっと私達の宝物なんです。
あなたたちが、何をしようともなにがあろうとも私達の宝物なんです。
わたしたちも、あなたたちに負けないくらい人生を楽しんでいきます。
もちろん、あなたたちの親でいられることが私達の人生最大の楽しみのひとつであり、誇りでもあります。
だから、本当に「ありがとう」、これからも「ありがとう」・・・
保護者のみなさま、お父さん、お母さん、お祖父さん、お祖母さん、お兄さん、お姉さん・・・
今日は、私達の宝物、こどもたちの晴の日です。
普段は照れくさくて言ってあげられなかったことを、伝えましょう。
そして、しっかり抱きしめてあげましょう。
さぁ、娘よ、お父さんの胸に飛び込んできておくれ。
しっかり抱きしめさせておくれ。
そして、ちゃんと言うから聞いていておくれ。
「卒業、ありがとう。私たちの子供で居てくれてありがとう。」
作品名:娘に贈りたい卒業式のスピーチ 作家名:はるしいの