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夢と少女と旅日記 第1話-2

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「分かりました。正直言って治せる自信は全くありませんが、できる限りのことはしたいと思います。その代わり、成功した暁にはたっぷり謝礼を払っていただきますよ」
 私がそう言うと、横にいたエメラルドさんが「お金取る気ですか!?」と驚きましたが、当たり前のことを言わせるんじゃねえです。夢魔と戦うとなれば、少なからず命を張らなければならないはずで、多額の謝礼を要求したとしても、私を責めれる道理はないでしょう。儲けになるとでも思わなきゃ、やってられないですよ。
 夫婦と女性従業員は揃って、私に頭を下げてお礼を言ってきましたが、その前に私はまず、夢の世界に入る方法についてエメラルドさんに聞かねばなりませんでした。
 エメラルドさん曰く、エターナルドリーマーの両手を強く握るだけでいいということでした。また、ウェイクリングはエターナルドリーマーが近くにいると反応し、輝き始めるとのことで、改めて指輪を見てみたところ、確かに宝石のエメラルドから強い光が発せられていました。
 しかし、ある意味じゃ分かりやすくもありますが、エメラルドの宝石とエメラルドという名前の妖精って、ちょっとややこしいですね。
「さて、それじゃ行きますか」
 夫婦と女性従業員が不安そうに見つめる中、私は眠っている息子さんの手を強く握りました。そして、私の意識は徐々に夢の世界へと引き込まれていく。そんな感じがしました。そう、これが夢の世界へダイブする感覚……。