球体地獄
リング・ワンダリング・リング
ループせし彷徨い果てることなく
延々白々広々にては
人 我が身の位相を見損なうべし
即ち標的無き世界にあれば
彷徨い自ずから円をなす
なれば戻りて涙生む
彷徨い彷徨いまたそこで
螺旋の涙を地に垂らす
そを歩み連れ点在さすれば
図らずも などか標(しるべ)成し
キミをして必ずや
涙無き世界の縁には
たどり着かせん
涙途切れし立ち尽くし
彼の想い人と邂逅せなば
キミまっすぐに涙落とさん
覚ゆるに
そは既にして
現し世に在らざるなり
乱りに歩みて行きつけし
真の夜の夢 その夢の夢
三千の世界いや増して
十万の億土に至るべし
リング・ワンダリング・リング
円延円・迷命迷・円延円
人皆 盲奴(めしうど)
いざ白杖折れ
せば踏み出せよ
歩みまろびて
延々円々