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厄宮 殺那
厄宮 殺那
novelistID. 36716
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第三次世界大戦

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「うわぁぁぁああぁああ」
目からは無限に水が流れ出てくる。
流れ出る涙で視界はほとんど無い状態だ。
しかし。
しかし、強く握り締めた銃から放たれた無数の弾は目の前の白人兵を打ち抜いた。
涙が乾ききるまで呆然と立ち竦む僕の横を大量の黄人兵が走りぬいていく。
涙が乾き焦点が戻ってきた頃、この世界に残されたのは、周りに落ちている大量の死体と僕だけだった。
……初めて人を殺めた。
性の抜けた魂の入れ物が大きな岩壁にもたれかかっている。
何発弾を打ち込まれたのだろうか。
顔面では誰か判別することは不可能だった。
全身びっちりと赤く塗り染められている。
「助けて助けて助けて助けて」
意識は未だにはっきりせず、何も考えることなく、ただ祈り続けた。
突如、自分の後ろの方で発砲する音で我を戻したが、そのときすでに僕は死を悟った。
が、僕の体のどこにも何かが当たった感覚は無かった。
「おい! 死にてぇのか!」
その、聞き慣れた声に反応し、振り返ろうとしたとき、その声の持ち主は音も無くその場に倒れた。
そして、その背後に姿を現した白人兵を僕は大量の発砲音と共に葬った。
「あぁぁぁああああああああああぁぁ……」



第三次世界大戦。
きっかけは、国際会議に潜り込んだロシアのテロリストが会議に参加した議員のおよそ三分の一を殺したことだった。
当然、テロリストはすぐに捕まり逮捕されたが、ロシアの議員が一人も殺されなかったこと、最近ロシアと中の悪い中国の議員が多く殺されたことから(もちろん沢山の国の議員が殺されたのだが)、中国はロシアが刺客を送ったと猛講義した。
が、国連はあくめでもテロリストのみのテロ行為だと主張して、その講義を押さえ込んだ。
それにより更に怒りを大きくした中国が北朝鮮と手を組み、ロシアに攻撃を仕掛けた。
北朝鮮とロシアも元々中が悪く、北朝鮮が原子爆弾を造っているという証拠を押さえたいロシアは幾度も北朝鮮に調査隊を派遣していた。
北朝鮮は中国と手を組んだあと、調査隊を全員殺害し、ロシアと北朝鮮のいがみあいが一気に燃え上がり、戦争の火蓋を切った。
その後、国連は近くの中国に軍事制裁と言うことで、北朝鮮に兵を送ったが、中国に不満があるロシア人が中国軍と衝突して、北朝鮮、中国連合軍対ロシア軍の戦争に戦況を移した。
すると、北朝鮮国内でも戦争一色になってしまい、一部活動家たちが韓国にまで手を出してしまい、韓国はロシアと条約を結び北朝鮮に反撃を与えた。
同刻、国連は西アジア諸国に中国への石油等の資源を渡さないように指示したが、中国は今までにずっと西アジアの石油を買っていて、西アジア諸国の最大石油輸出国が中国だったためそれを拒否して、売り続けた。
戦争はみるみる拡大して、アジア大陸諸国はその戦争に巻き込まれていった。
日本は国連からの命令で、日本海からオホーツク海までに海軍を集中して、自衛隊は難民救助活動に専念している。
ヨーロッパ諸国軍も国連軍に加担して、戦争を止めようと戦場に進行したが、それが更に戦争を大きくしてしまう原因の一つとなってしまった。
ヨーロッパにも大勢の難民が押寄せてEUは事実上経済破綻。
中国側軍とロシア側軍の兵力は均衡しているが、どちらも核兵器を使用することを宣言していて、もう収まりようが無いところまで進行してしまっているのだ。
この戦争がきっかけで西アジア諸国でも数え切れないほどの紛争が人々を苦しめている。
中国は勢い止まらず台湾を経由して日本にも進軍してきたのである。
ロシアにとっては、海外から中国に進軍できる……中国にとっては海外から朝鮮半島をおとせるこの日本と言う土地がほしくてたまらなかったのだろう。
現在日本は国連軍の海軍に周りの海を守られているが、国連軍にとっても、この地は絶対防衛線らしい。

作品名:第三次世界大戦 作家名:厄宮 殺那