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一番、苦手な季節がやって来た。


夏。


朝から、肌を突き刺す日射。
体温近く迄上がる気温。


オフィスに着く迄の、ほんの30分の間で、既に、顔、首、胸、腋ーーー汗まみれになっている。
いくら、クールビズなどと言っても、スーツは、普段着よりも重装備。
一旦かき出した汗は、簡単におさまらない。


クールティッシュで火照りを抑える。


ようやく、汗がおさまった頃、外出。
訪問先で出される、コーヒー、お茶の類が、たちまち、汗となって流れ出す。


再び、クールティッシュで体温を下げる。


この繰り返しの夏の日中。
夕方にもなると、全身、汗臭くなっているのが、堪らなく嫌だ。




だが、気持ちの良い汗もある。


ジムで流す汗。
サウナで流す汗。


一番の快感は、セックスで流す汗。
絶頂を迎える頃、互いの背中から滲み出す汗程、エロティックなものはない。


すべてを終え、シャワーを浴びる瞬間の歓びは、何ものにも変え難い。




昨夜、看板後、早苗と春吉のホテルで落ちあった。
ーーーオトコの汗の匂いが好きーーー
口癖の様に言う早苗とは、月1~2回、肌を合わせる。
ーーーシャワーを浴びる前に抱いてーーー
汗臭くなった、俺のシャツに、愛おしそうに顔を埋める早苗。
俺としては、一刻も早く、シャワーを浴びたい所だが、早苗は、決して許してくれない。
荒々しく、互いの服を脱ぎ捨て、獣の交尾の様な結合。
最初は抵抗感があったが、前戯も何もない、このスタイルが、目眩く快感を与えてくれる事を知った。
ーーー次は、しっとりーーー
一回終えた後、俺の全身を丁寧に洗い流してくれる早苗。


この至福の至福の時があるからこそ、俺は夏を乗り越えられる。
作品名: 作家名:RSNA