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ジューン・ブライド~6月の花嫁~

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落ち込みそうになったとき

 いつもあなたの顔を思い浮かべる

 あなたの笑顔が私の背中を押してくれる

 重たいグレーの雲間から薄陽が差し込み始めるように

 あなたの存在が私の折れそうになった心を支えてくれることを

 あなたは知っているのだろうか

 雨上がりの雫を宿したエメラルドグリーンの葉や

 薄紅色の花に戯れかける蝶のように

 私の心を慰め 癒してくれるひと-それがあなた

 

 何気ない自然のひとこまを眺めているとき

 ふっと心が和んでゆくことがあるように

 あなたの笑顔を見る度に

 私の心は息を吹き返す

 歓びだけでなく哀しみさえも

 生きているから

 呼吸して この世にあるからこそ感じられるものだと

 生きることの意味を私に教えてくれたのもあなた

 
 私は今 生きてここにいる

 あなたは今 生きて私の眼の前にいる

 抱きしめられたあなたの広い胸から力強い鼓動が響いてきて

 私の胸の高鳴りとときめきと一つに重なる

 ふたり分の鼓動はひとりだけのものよりずっと何倍も強く聞こえる

 この強い響きのように私たちの明日も果てなく続いてゆくだろう

 6月の花嫁を幸せに導いてくれるのはsomething blue-

 何か蒼いものを身につければ良いという

 見上げれば 果てなく続く梅雨の狭間の晴れ上がった空

 海色に染まった紫陽花も私たちを祝福してくれるかのように

 初夏の風に揺れている

 
 -ともに生きることの歓びを噛みしめながら

   今日 私はあなたの妻になる
   
     遠い昔 少女の頃に憧れていた6月の花嫁に-