帯に短し、襷に流し
紅絹
紅絹というのは、その名のとおり、「紅い絹」のことです。品質の良くない絹を紅く染めてごまかして使っていました。「もみ」と読みます。
お女郎さんの着物の裏に汚れても目立たないように、「紅絹」を使ったのですが、それを、「紅絹裏」といいました。
また、「赤」は魔よけでもあり、そもそもの質も良くないので比較的安価であり、興奮作用もあって、お女郎さんたちが愛用したのだと聞いています。
吉原が解散させられて、お女郎さんも各地に散っていきましたが、その際に、「紅絹裏」も一般に広がったのだそうです。
紅絹裏の着物は、今、新たに作られる方はありません。
紅絹そのものは、まだ染められているようですが、質の悪さから、現在は、使われなくなりました。
昔の着物には、留袖の裏に、紅絹裏が使われたり、白無垢の裏に紅絹が張ってることもあります。多くは、子供ものの着物です。
留袖や振袖の裏に使用する時は、主に、魔よけとお祝いの意味がこめられていますが、子供ものに使用する際は、偏に、「汚れが目立たないから」。
ウィキには、(「紅絹」の項 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%85%E7%B5%B9)
ウコンで下染めしたものをベニバナで上染めして仕上げる。花をもんで染めることから「もみ」と名がついた。
と、ありますが、それ、すごい高価な反物になりそうな。
私事ですが、「紅絹」をハンドルに使っているのは、汚いところを誤魔化してくれそうなところに期待をこめています。
魔よけにもね。
2014.9.22 夜更け
2014.11.24 転載