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最後

多くの月日を過ごした。
余りある程の時間の中で、自分を見つめ、友を見つめ、血を見つめ、山を見つめ、水を見つめ。
多くのものを見つめ、考え、触れてきたというのに。
何故か、いつまでたっても、自分の全てを理解できないのだ。
この先も、自分の全てを知り得ないというのなら、ああ、なんて、無駄な時を過ごしたのだろう。
こんなことなら、百年くらいで死んでおけばよかったと後悔しても、すでに、次の時間は始まっているのだ。