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鳥になってみつめた景色を、綺麗だと思えること
蟻になってみあげた地面を、綺麗だと思えること
太陽が目になって月が耳になって
世界がみつめる一人の自分が、素敵だと思えること
群れる人の海に埋もれた、自分の姿が
どんなかたちをしているのかは
僕には分からない
鏡の中の自分に気付いて、初めて僕は自分の姿を知る
だけど世界に存在する一つの灯火が
どんなふうに揺らいでいるのかは
僕は気付くことはできない
理不尽の苦しさを自然の摂理のように受け止める
雨風は苦しく辛いものだと気付く
だけど僕の轍はいったいいくつの
だれかの泪を生んだのだろうか
僕には分からない
それは僕にも分からないのか
僕だけが分からないのか