焼けた空
1.
朝、
日の光がカーテンの隙間からチラチラと顔を出す。
日の光が顔に当たって、眩しくて。
ため息を1つこぼして目を開けた。
「…いつもより早いかな。」
ベットから足をおろし、階段を下りて洗面所に行く。
癖の有る黒い髪、垂れた一重の目。
俺は、母さん似の顔だ。
「早かったね、おはよう。」
鏡を見ている俺に話し掛けてくる若い女性。
茶色い胸あたりまでの髪を、下サイドにくくっている。
義理の母、飯山奈緒子、
「…おはよ、」
目を合わさずに簡単な挨拶をする。
…俺は、奈緒子さんの事が嫌いだから目を見ないんじゃない。
好きだから、見れないんだ。
俺の背中を寂しげな顔で見つめている。
奈緒子さん、俺…。
リビングへ行き、水をコップへついで、半分ほど飲んだ。
「明、おはよう。」
明は俺の名前、飯山明。
そして俺の名前を呼んだのが、
実の父、飯山隆人。
「おはよう。」
また、軽い挨拶をした。
部屋に戻って制服に着替える、
続く