WALK ON
疲れ果て
深い眠りにある僕に
語りかけてくる
もう悩まなくていいと
もう耐えなくていいと
僕は答える
悩んでいるんじゃない
何も見えないが
道を探し
歩き始めていると
傷は痛むが
耐えているんじゃない
現実を受け止め
明日に希望を抱いていると
雨音は語り続けた
生きていれば
いろいろなことに
いろいろなひとに
いろいろなことばに出会う
愛されることも
傷つけられることも
真実も
偽りもあるだろう
僕は再び答える
人生とはおおいなる闇の連続
だから光を求めて歩いているんだと
雨音はもう何も言わなかった
静かに地に落ちていく営みを繰り返すだけの存在になった
僕も深い眠りに落ちた