「レイコの青春」 19~21
欧米の先進諸国では現在のところ、
乳幼児の死亡原因のトップを占めています。
最近の研究では、突然死した1歳児以下の子供288人の死因を調べたところ、
その54%が、SIDSだったという報告がのこっています。
日本では、赤ちゃん2000人に1人の割合で起きると言われています。
生後2か月から5か月までがもっとも多く、1歳以降では稀とされています。
男児の方が、女児より7割ほど多いと言う報告もあります。
母親が、妊娠中に喫煙していた場合も増えるとされているようです。
「うつぶせ寝」と関連があるとするデータが多いようです。
オランダでは、1970年代にうつぶせ寝が奨励されたのと並行して
このSIDSが急増をしてしまいました。
このために、うつぶせ寝をやめるキャンペーンで、
SIDSは約40%減少したと、1990年に報告がなされています。
ニュージーランドでは,うつぶせ寝にしない。
妊娠中や、子供のそばでは喫煙しない。
子供を厚着などで暖めすぎない。
母乳で育てる -- という内容のキャンペーンにより、
SIDSがほぼ5分の1に、イギリスでは、ほぼ半減したという
結果もあります。
イギリスの厚生省や、アメリカの小児科学会では、
うつぶせ寝をやめるよう勧告をしています。
日本でも、SIDSで亡くなった子供の約8割は、うつぶせ寝です。
あおむけ寝でも起きるため、
日本の厚生省の研究班は、慎重に検討しているようですが、
「うつぶせ寝は突然死の危険を高める、やめるべきだ」
と考える専門家は多いようです
作品名:「レイコの青春」 19~21 作家名:落合順平