colore×colore×colore
そらいろ
青い空は見えますか
例えば
長い道のりを歩いた脇で
ふと見上げた小さな空のような
白い雲筋は見えていますか
綿飴のような雲でも まっすぐな飛行機雲でも
画用紙に散らした白い絵の具のようでも
あなたの瞳にその青は見えていますか
紅い空は見えますか
僕はとても寂しくなります
だけど身を燃やすような橙の色は
僕の心を温めてくれます
その日が終わる 哀しさも悔しさも
その熱で全部燃やされてしまうのです
明日もがんばりましょう
だから今日はお休み
眠たげな幼子が瞼をゆっくりと閉じるように
夕焼けは闇の中へと消えていく
藍色の空
煌と光る月と星が
僕の心を躍らせるのです
夢の中へ夢の中へ
明日はきっとうまくいくよ
例えば泣き腫らした夜明け
白んだ朝焼けの色は
僕の心をあやしてくれます
煌とかがやく朝日の色は
僕の心を温めてくれるのです
青い空は見えますか
その日が始まる
うれしさ 期待 気怠さ 哀しさも
その色が全部受け止めてくれるのです
例えば険しい試練を超えたとき
思い出したように見上げた大きな空のような
例えばたった独り佇んだまちで
彷徨わせた視線を上げた
大きな空のような
青い空は見えていますか
作品名:colore×colore×colore 作家名:すばる