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バルタン星の人
バルタン星の人
novelistID. 38562
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絶対に笑ってはいけない宇宙警備隊24時 移動・到着編

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ウルトラ爆笑作戦第一号




ゼロ「ゲームってどういうことだ?」

メビウス「説明致します!」

さっきから丁寧語のメビウス。逆に気味が悪い。

メビウス「今から貴方達5人は24時間、宇宙警備隊の隊員になってもらいます」

ゼロ「ちょっと待て。俺は既に隊員では…」

メビウス「ゲームですから、細かいことはあまり気にしないでください」

ゼロ「あ…あぁ」

戸惑いながらも頷くゼロ。対する他の4人は真剣に聞いているが。

メビウス「次からが重要です!勤務中はどんなことがあっても絶対に笑ってはいけません!もし笑うと痛い罰を受けることになります」

グレンファイヤー「ハッ!笑う訳あるか!」

メビウス「そして、ゲーム中は飛行、または光線を撃つことは禁止です!」

ミラーナイト「もし破ったら?」

メビウス「か・な・り厳しい罰を受ける羽目になりますよ♪」

ナイス「何か凄い怖いんですけど…」

メビウス「簡単な説明は以上です。何か質問はありませんか?」

ジャンボット「質問だ」

メビウスの問いにジャンボットが右手を挙げた。

メビウス「何ですか?」

ジャンボット「私は姫の護衛をしなければ…」

グレンファイヤー「焼き鳥の護衛なんかいらないだろ?」

ジャンボット「焼き鳥だと…無礼者!」

グレンファイヤー「わかったわかった〜」

軽口を叩いて頭をかきあげるグレンファイヤー。全く反省していない。

メビウス「姫様については安心してください!」

ジャンボット「え?」

メビウス「姫様は旅行で此処に来てくれていますし、そもそもこのゲームの発案者なんですよ♪」

ジャンボット「なんだと!?」

ミラーナイト「姫様が…だと…」

メビウスの爆弾発言に驚愕する一同。

と、そんな一同の側に宇宙船みたいなバスがやってきて停車した。

ナイス「何アレ?」

メビウス「言い忘れていました。飛行禁止というわけなので、移動はこのバスに乗ってもらいます」

ゼロ「何か何処かで見たことあるぞ……」

ゼロが指摘するのも無理はなかった。
何故ならそのバスは、「アンドロメロス」に登場した宇宙船のダウンジングサイズのバスだったからだ。

メビウス「さぁ!このバスに乗った瞬間からゲームスタートです!皆さん準備はOKですか?」

「「「「「OKだ」」」」」

メビウス「では乗ってください!」


ゲームスタート!
現在の時間:A.M 9:00



一同はバスの真ん中にある昇降口から乗車した。

メビウス「皆さんこちらに座ってください」

メビウスが指差す座席は、ちょうど昇降口を向いており、誰が乗ってくるかはっきりとわかるようになっていた。

ミラーナイト「この配置パターンは嫌だな…」

ナイス「そうそう!」

ゼロ「みんな…座るぞ」

全員が着席したところで、メビウスが運転手に呼び掛ける。

メビウス「では運転手さん、よろしくお願いしま〜す」

運転手「チョリ〜ス!」

運転席から顔を出したのは、紛れもなくアンドロメロスだった……

一同「ギャル語?」

一同はなんとか笑いをこらえた。しかし……

アンドロメロス「マジでこのマスク超暑いんですけど〜」

と言いながらアンドロメロスは自分のマスクを外す。

ゼロ「な……アッハッハハハ!!」

ゼロが笑うのも無理はない。なぜならマスクの下の顔が……宇宙警備隊隊長のはずのゾフィーだったからだ…

デデーン

『ゼロ OUT』

機械音声が鳴り響いた。

グレンファイヤー「おい、ゼロのヤツ笑ったぞ?」

ミラーナイト「一体どんな罰が…」

ナイス「さぁ?」

そうこうしている内に、わらわらとまだ発車していないバスに乗り込んできたのは…

ゼロ「な!ダークロプスだと!?止めろ!放せ!」

三人のダークロプスがやってきて、二人がゼロを座席から降ろして押さえ付け、残る一人にケツを差し出すような体制になった。
そして、その一人の手にはムチが……

ゼロ「ま、まさか…」

ゼロの予感は的中した。

スバン!!

ゼロ「ぐぉ!」

ムチを持ったダークロプスが、ゼロのケツを思い切りひっぱたいたのだ。

用が済んだダークロプス達は何事もなかったようにバスから降りていく。
傍らにはうずくまるゼロ。

「「「「……」」」」

一部始終を沈黙で見つめていたゼロを除く4人。
だが、ようやく口が開いた。

ナイス「コレを…24時間?」

メビウス「はい!♪」

グレンファイヤー「何でダークロプスが…」

メビウス「実は今回のゲームですが、ウルトラ戦士や怪獣はもちろん、宇宙人やベリアル帝国軍の皆様の全面協力になっています!」


ジャンボット「なん…だと…」

ゼロ「し、死ぬ…」

メビウス「さぁ!出発進行です♪」

ようやくバスが動き始めたが、此処からさらなる笑いのトラップが待ち受けているのである……



グレンファイヤー「ゼロ…ケツは大丈夫か?」

ゼロ「あぁ……平気だ」

席に座ったゼロだったが、まだケツに痛みが残っているらしく、尻をしきりに触っている。

ミラーナイト「これから何が待っているのだろう…」

ミラーナイトがそう呟いた時だった。

ゾフィー「ウィース。ラジオつけてもいいッスか〜?」

運転席からアンドロメロスことゾフィーが声を掛けた。

メビウス「どうぞどうぞ」

5人が答える前にメビウスが答えてしまった。

そしてゾフィーが、ラジオのスイッチを押す。
すると……

マグマ星人「♪ア〜イア〜ムエイリア〜ン♪マグマ星人の暗黒黒光りラジオ始まるよ〜!」

妙な歌が流れ、マグマ星人がDJのラジオが始まった。
そして…

グレンファイヤー「アハハハ!何だこりゃ〜」

ナイス「マグマ星人がっ!アハハハ〜!」

ミラーナイト「プププッ…」

謎な歌に耐え切れず、三人が笑ってしまった。

デデーン

『グレンファイヤー、ナイス、ミラーナイト OUT』

音声が鳴ると同時に、走行していたバスが止まり、昇降口が開いてダークロプス達が入って来た。

グレンファイヤー「おいおい、途中で止まるのかよ!」

愚痴もむなしく…

スバン!×3

グレンファイヤー「痛ッ!」

ナイス「ぎゃん!」

ミラーナイト「ぐっ…!」

三人はケツをシバかれた…

グレンファイヤー「チクショウ!24時間コレはキツいな…!」

ミラーナイト「血を吐きながら続ける悲しいマラソンだ…」

ナイス「くそ〜マグマ星人め……!」

ゼロ「知り合いなのか?」

ナイス「まぁね……」

尻を気にしながら、ナイスがため息と同時に呟いた。

ゾフィー「ウィース。出発進行しますでチョリース」

相変わらず若者言葉で運転手のゾフィーが言い、バスが動き始めた。

そして、走行してから暫く経ち…

ナイス「ん?誰か立ってる……」

ナイスが指差す方向にいたのは…

一同「アッハッハハハ!!」

5人全員が笑ってしまった。何故なら外に“LA”と書かれた大きな板を掲げた、ダダの格好をした謎のおばちゃんを見てしまったからだった。

デデーン

『全員 OUT』

バスが止まり、全員にお仕置きが課せられた…

スパン!×4

ゼロ「グッ!」

グレンファイヤー「アッ!」