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ウルスス・チベタヌスの日記

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 ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 目の前に飯があったので食べた。おいしかった。
 友人と外に出て遊んだ。楽しかった。
 飯が食いたくなったので催促した。見つめてくる奴らは催促すると時々食い物を投げ込んでくる。今日は大きく背伸びをして口を開けた。もらえなかった。
 でも催促することが楽しくなってきたので、飯がもらえなくても関係なくなった。飯なんてどうでもよくなり、友人とひたすら背の高さを競い合って遊んだ。楽しかった。
 夜の飯の時間になったので中に戻った。飯はちゃんともらえた。うまかった。
眠くなったので寝た。
 ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 昨日よりも早く起きたので、ちょうど飯が運ばれてくるところに出くわした。食べ終えてからもっとほしくなった。まだ他の仲間に配っている最中だったので鼻で突っついて催促した。今日配っているあいつは、実は甘い性格をしている。ウルスス・チベタヌスだけが知っている事だ。案の定、催促に答えて少しだけ飯を増やしてくれた。満足した。
 友人と外に出て遊んだ。楽しかった。
 外に出たら飯はもらえないが、時々、飯が投げ込まれることがあることを覚えている。催促をするともらえるのだ。万が一を狙って、ウルスス・チベタヌスは催促をした。今日は丸太をぶん回した。でもやっぱり催促をすること自体が楽しくなってきた。夢中になった。夢中になっている時に、飯が投げ込まれた。でもウルスス・チベタヌスはその時、うっかり丸太を放り投げてしまっていたので反応が遅れた。飯は友人に取られてしまった。悔しかった。丸太もぽっきり折れていた。もう一度催促しようとしたら、飯を投げ入れた奴は、普段の飯を用意している奴に連れ去られていた。もっと投げ込んでほしかった。
 夜の飯の時間になったので中に戻った。飯の量がちょっと少なかった。もっと食いたかったので催促した。無視された。甘い性格のあいつではなかったのだ。残念だった。
 眠くなったので寝た。
 ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 飯が来たので食べた。おいしかった。
 外で遊んだ。楽しかった。
 見つめてくる奴らに催促したが、飯は投げ込まれなかった。悲しかった。
 夜の飯の時間になったので中に戻った。
 催促をした。増やされなかった。もっと食いたかった。
 眠くなったので寝た。
ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 飯が目の前にあった。食べた。おいしかった。
 外で遊んだ。水がまかれていたので。それで遊んだ。楽しかった。新しい丸太が何本もあった。振り回して感触を楽しんだ。最高だった。
 催促もした。飯は投げ込まれなかった。悲しかった。
 夜の飯の時間になったので中に戻った。
 運んできた奴に催促をした。増やされなかった。でも満足する量だった。
 眠くなったので寝た。
ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 飯を食べた。おいしかった。
 外で遊んだ。楽しかった。
 催促した。立ち上がって、丸太を振りまわして見せたのだ。投げ込んできた。今度はウルスス・チベタヌスが取った。嬉しかった。味はよく分からなかった。
 夜の飯の時間になったので中に戻った。
 食欲がわかなかったので飯を残した。飯を運んできた奴がいつまでも目の前をうろちょろしていた。
 疲れたので寝た。
ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 飯が来ていたが、食べたくなかった。
 外に出る気がしなかった。ずっと中でゴロゴロしていた。
 飯を運ぶ奴がやってきてウルスス・チベタヌスを見た。慌てているようだった。たくさんの仲間を引き連れてきて、なんか細長い物でウルスス・チベタヌスにこっそり何かを刺していった。
 眠くないのに眠くなったので寝た。
 目を覚ますとお腹の辺りがスースーした。毛がなくなっていた。変な傷跡があった。怪我をした覚えは無かった。毛が無い事を友人に馬鹿にされ笑われたが、反論する元気がなかった。起きたばかりなのに疲れたので寝た。
 ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 目の前に飯があった。でも食べる気がしなかった。飯を運ぶ奴がやっぱり周りをうろちょろして、また仲間を呼んできた。
 友人達も心配してお見舞いにきてくれた。ちょっと嬉しかった。
 全然動いていないのに疲れたので寝た。
 ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 ものすごく疲れていた。お腹のあたりが気持ち悪かった。すぐに寝た。
 ウルスス・チベタヌスは目を覚ました。
 何も食べていないのに何かを吐いた。赤かった。飯を運ぶ奴の仲間が前よりもたくさんやってきた。そこには甘い性格のあいつもいた。何人かが近づいてきて、口をひらかないように何かでガッチリ固定させられた。甘い性格の奴が近寄って来て、何をされるのかと怖かったが、かゆかった耳の後ろをかいてくれた。
 母親を思い出した。
 気持ち良かったので寝た。
 眠り続けた。
 ウルスス・チベタヌスは、目を覚まさなかった。