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一期一会

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つづら折りの山道に入ると俄然、早川は元気になった。山を越えて真田町から国道四百六号で上田市に入り、信越本線と並行する国道十八号で軽井沢に入った。
 大型バスの多い軽井沢はやや渋滞気味だった。雨脚は大したことはないが、霧が濃くなって暗い。車の外の気温が、オートエアコンに二十二度と標示されていた。道路に面して野菜などを売っている場所が目立った。無人のところと販売員がいるところがある。
 しのぶは小雨になっているから販売所で停車してほしいと云った。三人で野菜を見に行った。退屈していたのである。
「おじさん。このとうもろこしは今朝とれたのよね」
「そうだよ。味は抜群だよ。安くするよ」
「キャベツは百円?今は値上がりしてるでしょ」
「安くても美味いよ」
しのぶはほかにキュウリも買った。
県道四十三号をナビの指示通りに走っていたら行きどまりになった。正確には行きどまりではなく、軽自動車でもやっと通れるような細くて急な登りの道になったのだった。路面も荒れていた。
作品名:一期一会 作家名:マナーモード