水世界
心の子ども
忘れられた公園で
ひとり
子どもが泣いている
ひとりぼっち
お父さん、お母さん、大好きな友達、大嫌いな友達、
みんないない
とおく
ひとり
子どもは涙を流した
ぽろぽろ ぽろ ぽろ
泣いた
うわん うわん うわん
叫びのような声をあげて 泣いた
声にならない心が泣いた
思い出せない景色の中
ひとり、うずくまっている
きっと 自分にも忘れられた
傷が痛い
苦しい
熱をもって体が、心が焼けつくようなんだ
世界は静かで、何も無い
空白だ
子どもは
痛みを抱え
ただ、熱い涙を流しつづけた