なにサマ?オレ様☆ 司佐さまッ!
桃子は口を尖らせると、コトハを睨み、そして満面の作り笑顔をする。
「コトハさん。あなたの部屋を明け渡してくれる?」
「え……」
「使用人であるあなたが、司佐様のおそばにいるなんて厚かましいわ。付き合っているなら、なおさら不潔よ。あなた使用人でしょ? だったら桃子のが上よね。桃子はあなたの部屋が欲しいの」
その時、桃子の頬を、司佐が思いきり叩いた。
「いい加減にしろ! それ以上わがまま言うなら、転校は取り消してもらう」
その時、桃子は初めて司佐が本気で怒っているのを見た。
桃子の目から、大量の涙が溢れ出す。
「うわ――ん!」
「泣いても無駄だ。少しは自重しろ!」
いつもなら折れる司佐が折れないので、桃子は泣きながら走り出す。
だが、そんな桃子をコトハが止めた。
作品名:なにサマ?オレ様☆ 司佐さまッ! 作家名:あいる.華音