アジアへGo!
台湾2日目、故宮博物院を堪能した後、さてタクシーに乗って、
地下鉄に乗り継いで帰ろうとしていた時の事です。
「わし、これから台北まで帰るんだけど乗っていくかい?」
流暢な日本語で人懐っこく話掛けてくるおじいさんがいました。
「うちは御茶屋をやっていて、今日はここにお茶を納めにきたんじゃよ。
その帰りなんで、ひとり50元で台北まで乗せていってあげるよ。」
そういうのでした。
「危ないから止して置いた方がいいんじゃない?」
と、警戒する嫁。
(普通に帰れば、一人150元はかかるしこれはいい話かも)
そう思った僕は、
「台北にある、○○という有名な小龍包のお店があるんですが、
そこまで乗せて行ってもらえますか?」
とダメ元で聞いてみました。
「いいよ、そこなら、うちの店に行く途中だし。
わしもお前さんたちから50元ずつもらえれば小遣いになるしのう。」
と、歯の無い顔をくちゃくちゃにして笑う、
なんとも可愛いおじいちゃんなのでした。
画して交渉成立。
そのおじいさんの車の止めてある駐車場まで一緒に歩いていきました。
その道すがら、そのおじいさんは台湾がまだ日本に統治されていた時に、
小学校6年生まで日本式の教育を受け、日本語を学んだ事、その後、
色々な職を点々としながら、苦労して今やっと娘と一緒にお茶屋を経営
している事などを話してくれました。
駐車場に付くと、おじいさんの車はポンコツで、クーラーが効かず、
しばらくドアを全開にしておかないと中に入れない状態でありました。
(まぁ、仕方がないか。これも旅の醍醐味だ。)
運転中、話に夢中になるおじいさんは、後部座席の我々を振り返り、
前を見ずに運転し、何度も冷汗を掻かされました。
(おじいさん、前みて、前!!)
それで、付いたところは・・・おじいさんのお茶屋さん。
人通りの少ないところにポツンとある、なんともみすぼらしいお茶屋さん
ではありませんか。
世田谷で日本語を勉強したという、娘さん(と言っても結構な歳ですが)が
お出迎えです。
「ちょっと、お茶でも飲んでいきなさいよ、ヒヒヒ」
とおじいさん。
すきっ腹で、色々なお茶を試飲させられ、
100g800元(2400円)という、この店には絶対にそぐわない
超高級茶を、娘さんの強い押しに押され、300g購入したのでした。
その後、目的の小龍包屋へ連れて行ってもらい、おじいさんのおこづかい
100元をはらって、店内へ。
そこで嫁の怒り爆発です。
「あんたっ!! なんで断らんのよ。あんな高いもの100g
にしときゃ良いものを300gも買って。
しかも、あのじいさんに100元払うなんて本当にお人好しね。
よくインド人あいてに営業やってられるわね、会社だいじょうぶなの?」
言いたい放題です。
帰ってから、一日中この高級茶をずーっと飲まされているのは
言うまでもありません。



