株に遊ばれて
(10) 潮目は変わった
時は2013年。
2012年の参院選で、自民党が民主党から政権を奪還した。
安倍首相は日本のデフレスパイラルから抜けだし、とにかく経済復興。そのためには行き過ぎた円高を円安に。そして2%のインフレにすると言う。
これに市場は反応した。
9000円にも届かない日経平均が、2013年2月時点で11,000円に。
【強気相場は悲観の中で生まれ、 懐疑の中で育ち、 楽観と共に成熟し、 幸福のうちに消えて行く】
やっと長い悲観の中から強き相場の兆しが見えてきた。喜ばしい限りだ。
しかし、それに水を差す輩が多い。特にTV出演のコメンテーター。
やれハイパーインフレになるとか、円安になると大騒ぎしている。
いやむしろ、デフレではデフレは悪と騒ぎ、円安インフレはダメだとまた騒ぐ。
とにかく『マッチポンプ』の挙動。
つまり自分で火をつけて、自分で消しに行くという、出演回数を増やすための小人的思考と行動。
それにしても、90円そこそこがなぜ円安なのかがわからない。
こういう輩には、まずコメントを発する前に明らかにしてもらいたいものだ。
妥当な円/ドルはいくらかと。
円/ドルは長い時間の中で80円から150円の範囲内で振れてきた。米国で生活してみて、円の実力は110円前後が妥当かと思う。
多分、ここへ向けて為替は動いて行くだろう。
そして株価はドルベースでは変わらないが、円安換算で15,000円を超えるかも。
とにかくダウが高値を更新しているから。
10年ほど前に読んだことがある。
日本は団塊ジュニアが40歳代になる頃にミニバブルがあるだろうと。
要は、その年代は人口が多く、もっともお金を使わなければならない時代が2010年代だと。
こんな予測に感銘を受けたわけだが、果たして現在の株高はその入口にあるのか、これからどうなるかよく見てみたい。
さてさて、潮目はどうも変わったようだ。
ここまでは優待や配当を第一優先にしてきたが、値動き中心の売買に変えた方が良いのかも知れない。
そんなことを思う今日この頃だ。