紡ぎ詩(つむぎうた)~心のままに~
いよいよ三年生で、今はいちばん大変な時期らしく、ドラムのたたきすぎで
腕が痛いと湿布をしながらでも練習は休みません。
私より身長も体重も大きい娘と私、抱きしめるというよりは、現実には
私が娘に抱きつくような感じになってしまうのですが。。。
〝なに~、キモいからさ、止めてよね〟
なんて言いながらも、やはり、振り放そうとはしない娘。
今更。。。と思う気持ちがないわけではありませんが、
まだ14歳、身体だけは大人並みに成長していても、まだまだ心は
子どもです。今ならまだ、昔、娘にしてあげられなかったことを
してあげることで、娘が味わった寂しさのほんの少しでも取り戻して
あげられのではないか。
母の勝手な想像かもしれないけれど、そう思っています。
初めての子である分だけ、この子の成長は私にとっては、すべてが
特別でした。
言い訳のように聞こえるかもしれませんが、初めて笑った、はいはいした、
歩いたから始まり、保育園、幼稚園、小学校と母親として初めての感動
を味合わせて貰いました。
二番目以下になると、やはり、感動はありますが、長女のときのような
心が震えるようなとまではいきません。
私の知り合いに6人ーもしかしたら7人かもしれませんー
の子持ちの方がいますが、その中の4人がウチの子たちと同じ歳なんです。
なので必然的によくお母さんとも顔を合わせる機会がありますが、
そのお母さんはどのお子さんのときも入学式、卒園式では号泣されていました。
私は。。。実は涙は出ますが、そんなに泣き崩れるというほどではありません。
長女のときには、結構泣きましたけど。
私って、冷淡なのかしら???
と、そのお母さんを見ながら、つい落ち込んでしまいました。
入学式も卒園式もそう何度もとなると、そこまで泣けない。。。
まあ、それはともかく、これは上の子の方が得な事例ですね。
子どもにとっては、どの子も初めての体験なのだから、そういう親の
理屈は通用しないし、また、あからさまに子どもに感じさせるような
ことをしてはいけないのですが。
私にとっては特にどの子がいちばんというわけではありませんが、やはり長女は
〝特別〟な存在です。
母は、あんたのドラムをたたく姿が世界でいちばんカッコ良いと思ってるよ。
親バカ極致だと笑われるのを覚悟で言います。
頑張れ、お姉ちゃん!
作品名:紡ぎ詩(つむぎうた)~心のままに~ 作家名:東 めぐみ