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視点変更（蒼大→みこ）

…最近、あたし視点増えたなぁ。
なんか主人公の座を乗っ取った感じ？
…冗談は置いといて。
「何をしようかなぁ」
何もすることがない。宿題も終わった。優美ちゃんは宿題、まりちゃんは…。
あ、まりちゃん呼ぼう。
あたしはポケットから携帯を取り出すと、
『上野まり』に発信。
♪～
♪～
あれ？出ない。
ガチャ
あ、出た。
「もしもし、まりちゃん」
『どしたのみこ？』
「今日暇？」
『今日は暇じゃない』
おぅ。
「部活入ってたっけ？」
『いや、入ってないけど…。今日は…、ちょ、お姉ちゃん！』
あれ？
「姉妹いたんだ」
『ああ、うん。お兄ちゃんとお姉ちゃんが。あたしは末っ子』
「へぇ、初めて知った。」
『あれ？言った事なかったっけ？』
「うん」
『電話の相手は誰？彼氏？彼氏？』
あ、お姉ちゃん降臨。
『ちがうわよ！』
まりちゃんのツッコミが入る。
『まさか、彼女？』
『違うって！友達の女の子！』
『その子、可愛い？』
『う、うん』
そう思ってくれてるんだ、なんか嬉しい。
『その子の家どこ！？』
ん？なんだ、この流れは。
…嫌な感じしかしない。
『えっと…、って、言うわけ無いでしょ！？』
よかった。安心から胸を撫で下ろす。…あんまりな…気にしない☆
『なになに…”天野”みこ？あれ、この辺に天野とかいう家あったっけ？』
『ないよ』
『どこの子？』
『蒼大さんとこにいそうろ…あ』
『バカめ、かかったな！』
『もう、お姉ちゃん！！』
まりちゃんの声の後ろからバタバタ足音が聞こえてくる。
『みこ！』
「え、あ、はい！」
『もしかしたらお姉ちゃんがそっち行くかも！』
「あ、うん。話の流れから大体想像ついてた」
『確保のため私も今から行くから』
「あ、うん。…追跡されないようにね？」
『うん、分かった！』
ガチャ
…なんであたしの周りには変な人しかいないんだろうか。