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うちの母

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うちの母は豪快な人で、余り細かいことを気にしなかった。
男勝りで、女手1つで働いて私と姉を高校まで出してくれた。
逆らうと拳骨が飛んでくる人でもあった。
そしてとてもおしゃれな人だった。

そんな母を象徴する死後のエピソードがある。
ある日遺品整理を担当していた姉から、親戚には内緒にしてて
欲しいんだけど、と聞かされた。
「お母さん、彼氏がいたみたいなのよ(汗)」
「えっ!?」
「もう10年も付き合ってたんだって。お母さんの友達に聞いて
びっくりした(汗)」
そりゃびっくりするよ、かーちゃん……。


母の死後一週間後のことだった
夜中に目が覚めてみると、体が動かない
金縛りだ!
……と、背中になんか気配がした
「まい子……」
おおっと、おかんが化けて出た(汗)
「お母さん、死んだんじゃなかったの(汗)」(声はなんとか出せた)
「いやあ、体が楽で良いわ(^^)/(もう体無いやん!)」
「ま、まあ、楽なんだったら良いけど……」
気配と声はまさしく母のものだった。しかし、化けて出た母に
何も言葉が見つからない。
というか、死んでも大人しくしてられないのかうちの母は……。
「とりあえず、私は元気にやってるから心配しないで」
「私がいなくても大丈夫なんだね……ふふ」
「そりゃ、もう三十路ですがな。とりあえず化けて出たんなら
お姉ちゃんにメッセージでも、って何で揉むの!」
「揉みたくなるのよ〜」
母の霊は私の足裏マッサージをしだした。そう、生前も私に触れたら
マッサージをしていたマッサージ師の母……。
あかんこれ本物だ(ーー;)
後日姉に言ったら爆笑してました……。
ちなみに姉と母の友人のところ(2カ所)の夢にも出てきたらしい。
なんというアクティブなおかん……。

一年後の一周忌
母は夢に出てきました
涙でくしゃくしゃの顔をして、「頑張ったなぁ、えらかったなぁ」と頭を
撫でてくれました。
ええ、でも私は騙されません。かーちゃん若返っとるがな!(−□−;)
魂は20歳まで若返ることができると昔何かの本で読みました。
そのうち限界まで若返って
「私20歳なの、娘なんかいませんわ」とかあの世で言い出すに違いないと
姉と共に口にしたのでした。
作品名:うちの母 作家名:まい子